トランス・ジャパン

録画しておいた「トランス・ジャパン」を観ました。

これは正確にはトランス・ジャパン・アルプス・レース(TJAR)と言い、日本海から北アルプス、中央アルプス、南アルプスを通って太平洋岸まで約415Kmを8日以内に走り抜くアドベンチャーレースです。
テントと食糧すべてをかついで走るので、ハンパではありません。
誰でも参加出来るのではなく、厳しい選考会を通過し、フルマラソンなどである水準以上の成績を残している必要があります(私など、これだけではじかれてしまいます)。

レースは8月12日の午前0時、富山湾・早月川河口からスタートします。 そして・・・どれくらいの早さで進むかというと、トップの選手はその日のうちに剣岳、立山を通過し、薬師を登り、なんと夜中には槍ヶ岳に到着してしまうんです!
少しでも山のことを知っている方には、これがどのくらいすごいペースかお分かりと思いますが、通常は一日で剣岳登頂ですら無理です。それが槍ヶ岳とは・・・。
で、この選手はそのままのハイペースで、ろくに眠らず、14日には中央アルプス、15日には南アルプスを縦走して、17日に太平洋岸にゴールするのです。 さすがに途中では疲労と睡眠不足でよろよろしていましたが、たったの5日間と6時間24分で日本の屋根を走り抜いたわけです。

いったいどんだけ体力があるんだ!と叫びたくなりました。
でも、体力だけでなく、自分との闘いに打ち勝つ強い精神力がないと、このレースは無理と思います。

こういう肉体を酷使して競う競技の代表がアイアンマンレースです。
アイアンマンレースはトライアスロンの元となった競技で、スイム3.8㎞、バイク180㎞、ラン42.2㎞の連続競技です。 私がちょっとやったことのあるトライアスロンは、スイム1.5㎞、バイク40㎞、ラン10㎞ですから、いかにアイアンマンが過酷か分ると思います。

その最高齢入賞者は何歳だと思いますか。
今月行われたハワイのアイアンマンレースでは、AGE GROUP WRAPを見ると

 80 Plus Hiromu Inada (JPN) 15:38: 25 Swim 1:49:34 Bike 7:42:08 Run 5:41:51

とあります。 要するに、80歳以上の部で優勝したのは、日本人の稲田弘さんで、そのタイムは  スイム 1時間49分34秒 バイク 7時間42分08秒 ラン 5時間41分51秒 の、トータル15時間38分25秒で駆け抜けているわけです。
80歳以上のご老人が16時間近く休まずに、ですよ。

これで驚いてはいけません。 同じレースに出た米国人のカレン・エイデロット(Karen Aydelotte)さんは66歳。 私とほぼ同年代です。
彼女は40代からトライアスロンを始め、数年後にはアイアンマンに出場するようになったのですが、2006年に車の事故で大怪我をして、2年後に社会復帰した時には片足はなくなっていました。 ふつうはもちろん、もうダメです。 ところが、彼女は義足をつけてリハビリを開始し、歩けるようになると、次は走るにチャレンジし、その次はスイムと、どんどん自分の世界を広げていって、とうとうアイアンマンに復帰しました。 それもハンディキャップ部門ではなく、通常の65歳以上のカテゴリーでの出場です。

この人達は、生まれつき頑健、というのとはちょっと違うと思いませんか。

コメントを残す